国内での密売が増えたという背景もある。

 北朝鮮では、覚醒剤を中国式に「氷毒」と呼び、中朝国境地帯など貧困地域に広がっているといわれる。今回の記録では、都市部を中心に「21世紀の名薬」「現代式風邪薬」として勧められている様子が記され、「24時間勉強ができる」などの理由でエリート層である大学受験生にも使用者がいることも明らかにされている。

 http://www.rokyu.net/user_information1-59409.html http://www.otoku47.com/author/vcxbvbnnm/個人経営の飲食店の中には、酒食と共に提供し、1晩で1人当たり50万ウォン(約7000円)を稼いでいた例もあった。この女性経営者については特に「罪があまりにも大きかったので銃殺にした」と説明している。

 北朝鮮では1990年代に通貨偽造やミサイル輸出と並び麻薬取引が外貨稼ぎの主力といわれた。近年、中朝国境での密輸摘発強化など国際社会の締め付けが厳しくなり、国内での密売が増えたという背景もある。

http://www.inupic.com/content/users/253 http://dream-share.jp/users/profile/946 講演記録では麻薬密売を含む不法ビジネスを念頭に「『汚く稼いできれいに使うべきだ』といった言葉が(住民の間で)やたらと使われている」と指摘。こうした行為を「元帥様(金委員長)の意図に従わないということである」と批判したうえで「党の思想と合わない言葉を使う者は必ず逆賊の道に入る」と警告した。北朝鮮当局としても犯罪者が増加すれば、その中から反体制的な動きが出るとの強い警戒感を持っているようだ。